テキスト ボックス: (2)パソコンの歴史
コンピュータの歴史は、人間の苦手な数字の羅列を処理する電子計算機として始まりました。世界初のコンピュータは1945年アメリカ軍が弾丸の弾道を計算するために作られた「ENIAC」という真空管を使った電子計算機でした。

個人レベルで所有できるコンピュータが登場したのは、1977年、米
アップル社が現在のパソコンの原型となる「AppleU」アップル2を
開発し、これがきっかけとなり一般の人にもパソコンが次第に普及
するようになりました。
そして1981年に、大手メーカーのメリ盟外米インテル社の16ビットCPUと、マイクロソフト社のMS−DOSのOSを採用した「ザ・パーソナルコンピュータ」というパソコンを開発しました。
このパソコンはオープンアーキテクチャ(パソコンの設計仕様を公開すること)として発表されたため、各メーカーが独自の技術で性能を競っていた当時としては衝撃的な出来事でした。
その後、米IBM社はさらに1984年に「PC/AT」というパソコンもオープンアーキテクチャで発表しました。パソコンのシェア争いの中で、他メーカーがPC/AT互換機(同じ機能を持つパソコン)をより低価格で売り出すことになり、PC/AT互換機は実質的な標準仕様になりました。
また、初期のパソコン界をリードしてきたアップル社も、1984年に「Maclntosh(Mac)マックを大ヒットさせました。このMacマックという機種は、従来のIBM社やNECのパソコンとは全く異なり、目で見てわかる操作(GUI=グラフィカル・ユーザー・インタフエース:主にマウスを使い、アイコンという絵文字を選択することでコンピュータを動かす方法)で、独自のパソコン世界を追求していきます。これが、現在のWindowsウインドウズやマルチメディアの隆盛にも、大きな影響を与えることになるのです。

日本では1978年に日本電気(NEC)が「PC8001」という国内初のパソコンを開発しました。次いで、1982年には「PC9801」というPC−98シリーズの第1弾を発売、以降、国内のほとんどのシェアを占めることになり、1990年ごろまでその状態は続きました。PC/AT互換機は、日本語処理の技術が必要だったため普及しなかったというのが、その理由です。

けれども、1990年にソフトウェアで日本語処理できるOS、ドスブイ「DOS/v」をIBM社が発表しました。「DOS/v」ドスブイを搭載したPC/AT互換機は「DOC/vマシン」ドスブイマシンと呼ばれ、勢力を増し、1997年には、NECも98シリーズを残したままDOS/vドスブイ機を発売するなど、国内のパソコン市場における競争はますます激しくなって来ました。
また、1995年に実用的なGUIとネットワーク機能を備えた「Windows95」が発表され、PC/AT互換機+Windowsの隆盛によりシェアを奪われたアップル社は、1998年にiMac、アイマック「PowerMacG3」パワーマックG3を発表し、失われたシェアを回復しました。

●パソコンの発売歴史
1977年	アップル社(アップルU)
1978年	NEC(PC8001)
1981年	IBM(ザ・パーソナルコンピュータMS−DOSエムエスドス)
1982年	NEC(PC9801)ハードウェア上で日本語処理
1984年	アップル社(マッキントッシュ)IBM(PC/AT)
1990年	IBM(OS・日本語ドスブイ)
1990年	DOS/V+PS/AT互喚機※ソフトウェアで日本語処理
1994年	アップル社(パワーマック)
1995年	マイクロソフト社(OS・ウインドウズ95)
1998年	アップル社(アイマック、パワーマックG3)
テキスト ボックス: ※オンライン処理、
コンピュータにデータを伝送し、処理した結果を返送する即時応答の処理方法。
座席予約システムや現行のバンキングシステムなどがある。
※バッチ処理、
一定期間データを集めておき、一括してコンピュータ処理させるシステム。

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